蓮華は淤泥の中から気高く伸びしかも汚れを知らず、花開いて芳香を放つ。が妖しさは微塵も無い。そんな蓮華が私の最も好きな花です。
軸にはトゲが有ります。それは時として神仏の与える試練を思い起こさせます。作品を制作する四~五日前からふと観音経が口をついて出てまいりました。一体何なのだろうかと思いつつも、常住不断に観音様を念じ経を唱え続ける結果となりました。いつの間にか“かんのんさま”と一続きになったのかも知れません。
経文の終わり四十言余り『福聚海無量.是故応頂礼、爾時持地菩薩。即従座起。前白佛言。世尊。若有衆生。聞是観世音菩薩品。自在是業。普門………』を唱えながら、1センチ角の文字から2ミリ角へ、とうとう1ミリの点までに書き終えてしまったのです。
筆を置いた瞬間、思わず手を合わせ、涙が止まりませんでした。
不思議な力で書かされたように思います。感謝!